京都の祇園で芸妓や舞妓が師匠などに一足早く新年のあいさつをする年末恒例の「事始め」が行われました。
京都の花街や神社などでは、12月13日は正月の準備を始める「事始め」の日とされていて、芸妓や舞妓が師匠やなじみの店に一足早く新年のあいさつをするならわしがあります。

このうち京都市東山区にある京舞・井上流の五世家元で、人間国宝の井上八千代さんの稽古場には午前中から井上流を学ぶ芸妓や舞妓が次々に訪れました。
芸妓や舞妓は色とりどりの着物を身にまとい、「おめでとうさんどす。おたのもうします」と順番にあいさつを行いました。

これに対し井上さんは「おめでとうさんどす。おきばりやす」などと声をかけたあと、お祝いの扇を手渡していました。
稽古場のひな壇には50余りの鏡餅が飾られていて、一足早くお正月ムードに包まれていました。

ことし6月にデビューしたという舞妓の真帆さんは「今は自分がいちばん下ですが、来年は自分の下に舞妓さんが増えるので、お手本になれるように稽古を頑張りたいです」と話していました。