
飼い犬が夜の散歩中に交差点でフンをしていたところ原付きバイクにはねられて死に、運転手も大けがをした事故をめぐり、東京地方裁判所は飼い主に対し「直前までバイクに気付いていなかった」として賠償を命じました。
一方、飼い主も愛犬を失って精神的苦痛を受けたとして、運転手にも賠償を命じました。
2022年10月の未明に東京 北区で散歩していたペットの犬が交差点の中央付近でフンをしていたところ、原付きバイクにはねられて死に、運転手も転倒してろっ骨を折るなどの大けがをしました。
この事故をめぐり、運転手と飼い主の双方が互いに賠償を求める訴えを起こしました。
27日の判決で、東京地方裁判所の堂薗幹一郎裁判官は「事故当時、交差点付近はかなり暗く、黒い小型犬だったため、運転手が気付くのは困難だった。
飼い主は直前までバイクに気づいておらず、注意義務違反があった」などとして、飼い主に121万円余りの賠償を命じました。
その一方で、「飼い主は息子が亡くなったあと、飼い犬に家族同然の愛情を注いでいて、精神的な苦痛を受けた」として、運転手にも14万円余りの賠償を命じました。